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テネイシャスＤ 運命のピックをさがせ！


イエーッ！ 今日から俺のことはＹ・Ｚ（ワイ・ズィー）って呼んでくれ、イエーッ！

呼ばなくていいです。呼んだら他人のふりします。

“テネイシャスＤ”というのはジャック・ブラック（愛称Ｊ・Ｂ）と カイル・ガス（愛称Ｋ・Ｇ）による二人組ロックバンドなんですけど （「ハード・フォーク・デュオ」とか「アコースティック・メタル・デュオ」と呼ぶ人もいます）、 二〇一二年に三枚目のアルバム『鳳凰♂昇天』を出してますね！ これ、曲タイトルになぜか全部邦題がつけられてて、 こんな感じです。（バカ正直に全部読まなくていいですよ） （今日のテキストにはあまり関係ない部分です） （関係ない部分に随分字数を使うじゃねえか！）

    01. Rize of the Fenix （鳳凰♂昇天）
    02. Low Hangin' Fruit （ねらえ！お手頃ネエちゃん）
    03. Classical Teacher （ギターの先生）
    04. Senorita (セニョリータ）
    05. Deth Starr （宇宙船デス・スター）
    06. Roadie （ローディはつらいよ）
    07. Flutes & Trombones (フルートとトロンボーン）
    08. Ballad of Hollywood Jack & Rage Cage（スターのジャックと怒れるケイジ）
    09. Throw Down （やってやんよ）
    10. Rock Is Dead （ロックは死んだ、完全に）
    11. They Fucked Our Asses (やられちまった）
    12. To Be the Best （あの輝かしい日々をもう一度）
    13. 39 （俺のナオンはアラフォー）

…いったい誰がつけてるんでしょうか、この頭の悪そうな日本語タイトル。 十三曲目、「39」の日本語訳が「俺のナオンはアラフォー」って！ （「さんじゅうきゅう」でいいじゃねえか！） （今どき「ナオン」なんて誰も言わないですよ！） （今は「チャンネー」って言います！） （それも違う）

一曲目の「鳳凰♂昇天」の間に入ってる「♂」も何と読むのか気になりましたが、 これはアルバム・ジャケットを見て「なるほど！」とポンと膝を打ちました。


最低！

    「先日、最低なアルバムジャケットを公開し、 二〇一二年五月一五日にＵＳ発売（日本盤は五月二三日発売）となる六年ぶりのスタジオ・アルバム 『Rize Of The Fenix』のリリースが楽しみでしかたないテネイシャスＤだが、 またくだらない最高なミュージックビデオを制作、公開した」
    （音楽サイト『BARKS』より）

「またくだらない〜」とはえらい言われようですが、 そのくだらない最高なミュージック・ビデオのストーリーをかいつまんで説明すると、

  • ビートルズとローリング・ストーンズとレッド・ツェッペリンを合体させたほどの音楽の天才・テネイシャスＤ。
  • しかし、二〇〇四年に公開された映画『テネイシャスＤ〜運命のピックを探せ！』が大コケ、 バンドとしてのキャリアが終わってしまった。
  • Ｋ・Ｇの生活は荒れに荒れ、施設に隔離されてしまう。
  • 一方でＪ・Ｂは俳優ジャック・ブラックとして大成功、ハリウッドの大スターにのし上がっていた。

笑えないよ！（ゲラゲラ）（マジじゃねーか！）

で、その後いろいろあって、 最後にはテネイシャスＤのおかげで世界中から戦争がなくなるって話になるわけですが （何があった！）、 それで出来たのがこのアルバムだそうです。

というわけで後に世界の救世主となるテネイシャスＤ（のミュージック・ビデオ）の、 追い込まれるきっかけになった映画が 『テネイシャスＤ〜運命のピックを探せ！』 なわけです！

なんと製作費二十億円！ 興行収入は十四億円！ （製作側と劇場側で折半した場合、製作側の取り分は七億円です！） （つまり十三億円の赤字！）（わはは！）
なんで『テネイシャスＤ』は大コケしたのか、 その秘密はこの映画を観れば分かります！

Ｊ・ＢとＫ・Ｇの天才コンビは持ってるだけでスーパースターになれるという幻のピック （ギターの弦を弾くやつです）を求め、旅に出ます！ その結果どうなるかはネタバレになるかはここでは書きませんが、 果たしてピックは手に入ったのかダメだったのか、 それは映画の興行成績と、 その後テネイシャスＤがニュー・アルバムを出すのに六年もかかった事を考えれば分かりますね！ （まさに「運命のピック」です！）

(2013.01.29)

原題Tenacious D in The Pick of Destiny
邦題テネイシャスＤ 運命のピックをさがせ！
公開/製作2006年/アメリカ
出演 ジャック・ブラック（Ｊ・Ｂ）、カイル・ガス（Ｋ・Ｇ）
監督リアム・リンチ

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